OpenSSH を使用して Windows に SFTP サーバーをセットアップする
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動作環境
- Windows
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- Windows 10 Pro
- Windows Server 2019
- その他の Windows
- OpenSSH
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- 7.7p1
- 8.1p1 - Beta
※他のバージョンでも動作しますが未確認です
はじめに
SFTP とは2点間のPC (通常クライアントとサーバーに分けられる) の間でファイルの送受信などを行う仕組みのことです。
一般的にはこの規格のことは「FTP」と呼ばれていますが、FTP は送受信の内容を平文(暗号化していないデータ)で送受信しているため、 第三者から簡単に読み取られる恐れがあります。
SFTP では「SSH」という暗号化の技術を使用することによって FTP の送受信の内容を暗号化して 第三者に読み取られにくくすることができます。
ここでは無料の「OpenSSH」を使用して SFTP のサーバー側のセットアップを行う手順について説明します。
Windows 10, Windows Server 2019 以降での OpenSSH サーバーインストール手順
Windows 10 では手軽に OpenSSH サーバーをインストールする仕組みが備わっています。
スタートメニューから「設定」を開きます。
「アプリ」を選択します。
「アプリと機能」から「オプション機能」を選択します。
「機能の追加」を選択します。
「OpenSSH」サーバーから「インストール」を選択します。
項目が消えるので前の画面に戻ります。
OpenSSH サーバーがインストールされます。
一覧に追加されれば完了です。
他の Windows OS での OpenSSH サーバーインストール手順
ダウンロードとファイルの配置
Windows 版の OpenSSH が公開されていますのでダウンロードしてセットアップします。
以下のページからファイルをダウンロードします。 32bit OS の場合は「OpenSSH-Win32.zip」を、32bit OS の場合は「OpenSSH-Win64.zip」をダウンロードしてください。 バージョンは最新のものを使用してかまいませんが、現時点では全て Beta バージョンです。
サーバーにログインし、ダウンロードして展開したファイルをサーバーに配置します。 場所はどこでもかまいませんが、今回は「C:\OpenSSH」フォルダを作成してそこに配置しています。
環境変数
OpenSSH を操作しやすくするために環境変数を登録します。 ここでは Windows Server 2012 R2 で説明していますが、操作手順は OS のバージョンに合わせてください。
スタートメニューを右クリックして「システム」を選択します。
「システムの詳細設定」を選択します。
「詳細設定」タブから「環境変数」ボタンをクリックします。
「システム環境変数」の「Path」を選択して「編集」ボタンをクリックします。
変数値の一番後ろに「; (セミコロン)」を入力し、その後ろに OpenSSH のファイルを配置したフォルダのパスを入力します。 入力したら全て「OK」ボタンで閉じていきます。
OpenSSH サービスのセットアップ
PowerShell を管理者権限で起動します。
cd コマンドで OpenSSH のフォルダに移動し、「.\install-sshd.ps1」と入力して実行します。
「SUCCESS」と表示されれば OK です。
OpenSSH 関連のサービスが設定されたことを確認できます。
これで Windows 10 で OpenSSH をインストールした状態とほぼ同じ形にセットアップが出来ました。 次回は実際に SFTP の設定を行いファイルの送受信を行ってみたいと思います。