Team Foundation Server 2010 を使って Visual Studio 2010 のソース管理を行う

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概要

今までの Visual Studio では Visual SourceSafe を使ってソース管理を行っていましたが、Visual Studio 2010 からは Team Foundation Server を使ってソース管理を行います。

従来の Team Foundation Server は設定が複雑であったり、値段的にも入手しにくいということがありましたが、2010 からはインストールや設定が簡単になり、単品での値段も Visual SourceSafe とさほど変わらず、MSDN サブスクリプションでも Professional 以上に必ずつくようになっているので手軽に使うことができるようになりました。

Team Foundation Server 2010 を使って Visual Studio 2010 のソース管理を行う

動作環境

対応 Visual Studio バージョン

  • 2010 (Professional、またはそれより上位版)

確認 Visual Studio バージョン

  • 2010 (Professional)

Visual Studio Team Foundation Server 2010 インストールサポート環境

  • Windows Server 2003, 2003 R2, 2008, 2008 R2 (いずれも 32ビット, 64ビット可)
  • Windows Vista, 7 (いずれも 32ビット, 64ビット可)

内容

※ここで紹介する Tips は Visual Studio からソース管理ができるようになるまでの設定についてのみ説明します。ソース管理についての詳しい説明やその他の機能の応用の説明については省いていますので、実際に使ってみるか公式サイトなどを参照してお試しください。

今回の Tips で使用する Visual Studio 2010 と Team Foundation Server 2010 は試用版でも使うことができます。製品版をお持ちでない方は下記のリンクからダウンロードして使ってみてください。

Visual Studio Team Foundation Server 2010

Visual Studio 2010 (下記のいずれか)

クライアント側でのソース管理は Visual Studio 2010 Express Edition ではできません。必ず Professionl Edition 以上をご使用ください。また Visual Studio についてはすでにインストールずみとして説明します。

まず最初にソースを管理するサーバーのセットアップとして Team Foundation Server 2010 をインストールします。Server と名前がついていますが、2010 バージョンから Windows Server だけでなく Windows Vista や Windows 7 のクライアント OS にもインストールできるようになったため、Server 製品を持っていない人でも使用できるようになったり、ノートPCなどで持ち歩いて使うなど手軽に使うことができるようになりました。

今回の Tips では Team Foundation Server 2010 を Windows Server 2008 R2 にインストールしています。

Team Foundation Server 2010 のディスクを参照すると「TFS-x64」「TFS-x86」のフォルダがあり、それぞれのフォルダの中にセットアップファイルがあります。インストール環境が x64 OS の場合は「TFS-x64」、x86 OS の場合は「TFS-x86」を開きます。

フォルダに中にある「setup.exe」ファイルを実行します。

インストール画面が表示されたら「次へ」をクリックします。

ライセンス条項をよく読み、「同意する」にチェックを入れ「次へ」をクリックします。

インストールする機能のチェックがついていない場合は全てにチェックを入れます。チェックを確認したら「インストール」ボタンをクリックします。

インストールが開始されるのでしばらく待ちます。

.NET Framework 4.0 がインストールされていない場合にはインストール後再起動を促されるので再起動してください。

再起動後インストールが継続されているので仮想ドライブなどにディスクイメージをマウントしている場合は再マウントする必要があります。

再起動後インストールが継続されるのでしばらく待ちます。

インストールが完了したら Team Foundation Server を構成するので、画面左下にある「Team Foundation Server 攻勢ツールを起動する」にチェックを入れて「構成」ボタンをクリックします。

Team Foundation Server のライセンス入力画面が表示されるので、プロダクトキーをがあるばあいは入力してください。ない場合は評価版として使用することになります。

評価版として使用する場合は右のようなメッセージが表示されます。

構成センターが表示されます。

構成のパターンとしては「基本」「標準の単一サーバー」「詳細」の3つから選択することになります。ただし、クライアント OS にインストールした場合は「基本」と「詳細」のどちらかになります。

左のリストから各項目を選択すると、ウィザードに表示される内容と適しているセットアップ環境などが表示されるので、お使いの環境に合わせたウィザードを選択して「ウィザードの開始」ボタンをクリックします。

ここでは「基本」を選択してウィザードを開始しています。

次へをクリックします。

データベースとして使用する SQL Server を選択します。お使いの環境に SQL Server がインストールされていない場合は、無償版の SQL Server Express を選択してインストールできます。

Tips の環境では SQL Server がすでにインストールされているので「既存の SQL Server インスタンスを使用する」にチェックを入れています。

既存の SQL Server インスタンスを使用する場合はインスタンスを指定します。右側にある「テスト」リンクをクリックすると接続テストを行うことができます。

構成を確認し「次へ」をクリックします。

構成可能かチェックが実行されます。すべて成功である場合は「構成」ボタンをクリックします。

今回既存の SQL Server にインストールするように設定しましたが、その場合「フルテキスト検索インストール済みである」「サーバーのメモリが 2GB 以上必要」などいくつか条件を満たす必要がありました。どうしてもクリアできない場合は SQL Server Express をインストールしてください。

構成が完了したら「次へ」をクリックします。

すべて正常に完了したら「閉じる」ボタンで画面を閉じます。

画面中央に表示されている URL にアクセスするとクライアントからでも Web ブラウザを通してチームプロジェクトの管理を行うことができます。ただしここではその説明は行いません。

前の画面に戻りますが、この画面も閉じます。

他にも構成が可能ですので、必要があれば構成を選択してウィザードを開始してください。構成はのちほど表示される「Team Foundation Server 管理コンソール」からでも開始できます。

構成センターを閉じると自動的に Team Foundation Server 管理コンソールが立ち上がります。

ですが、今回ここで設定することはもうないので閉じてしまってかまいません。残りの設定については Visual Studio 側から行います。

クライアント側で Visual Studio 2010 を起動したらソース管理で Team Foundation Server が指定されているか確認します。(デフォルトでは設定されます)

メニューから「ツール」「オプション」を選択します。

左のツリーから「ソース管理」「プラグインの選択」を選択し、「現在のソース管理プラグイン」が「Visual Studio Team Foundation Server」に設定されていることを確認します。

「ソース管理」「環境」を選択し、「ソース管理の環境設定」で「Team Foundation」を選択、各項目を必要に応じて設定してください。

設定を確認したらメニューから「チーム」「Team Foundation Server への接続」を選択します。

チーム プロジェクトへ接続ダイアログが表示されたら「サーバー」ボタンをクリックします。

追加ボタンをクリックします。

先ほど Team Foundation Server 2010 をインストールしたサーバー名、または URL を入力します。OK ボタンをクリックすると接続確認を行い、正常に接続できればダイアログが閉じます。接続できない場合はエラーダイアログが表示されます。

追加したサーバーが表示されていることを確認します。

Team Foundation Server の選択からサーバーが選択できることを確認し「接続」ボタンをクリックします。

チーム エクスプローラーが表示されるので、ルートにあるチーム プロジェクト コレクションを右クリックして「新しいチーム プロジェクト」を選択します。

作成するチーム プロジェクトの名前を説明を入力して「次へ」をクリックします。

プロセス テンプレートの選択ダイアログが表示されます。テンプレートとして「MSF for Agile Software Development v5.0」と「MSF for CMMI Process Improvement v5.0」が選択できますが、個人開発や小規模プロジェクトであれば「MSF for Agile Software Development v5.0」でかまいません。

まだチーム プロジェクトをひとつも作成していない場合は「空のソース管理フォルダーを作成する」しか選択できません。

設定内容を確認し「完了」ボタンをクリックします。

チーム プロジェクトの作成が開始されます。

完了したら「閉じる」ボタンをクリックします。

チーム エクスプローラーに作成したチーム プロジェクトが表示されていることが分かります。

ではここでプロジェクトを作成してみましょう。プロジェクトはなんでもかまいませんが、プロジェクトの作成を完了する前にダイアログの右下にある「ソース管理に追加」にチェックをいれて作成します。

ソース管理に追加ダイアログが表示され、どのフォルダにプロジェクトを追加するか指定します。

必要に応じてフォルダを作成してプロジェクトの追加先を指定することができます。

プロジェクトを作成すると各ファイルの左側に「+」マークが表示されるようになります。これは新しくファイルが作成されたが、まだソース管理にチェックインされていない状態であることを示します。

また、Visual Studio の下側に「保留流の変更」パネルが表示され、チェックインしていないファイルの一覧が表示されます。

ここで「チェックイン」をクリックすると保留中のファイルがすべてチェックインされます。

確認ダイアログが表示されるので「はい」を選択します。

チェックインが終わるまでしばらく待ちます。

チェックインが終わると右図のように各ファイルにカギマークが表示されます。これはファイルがソース管理にチェックインしている状態になります。このあたりの表示は Visual SourceSafe と同じになります。

チーム エクスプローラーから「ソース管理」をダブルクリックすると、Visual Studio 上からサーバーのソース管理を行うことができます。

右図のように先ほど作成したプロジェクトがチェックインされていることが分かります。

コードを編集すると自動的にチェックアウトされ右図のように赤色のチェックマークがつきます。他の人がファイルを編集している場合はチェックアウトすることができません。

このあたりの動作制御は Visual Studio のオプションや管理コンソールなどで設定することができます。

変更したファイルをチェックインするにはファイルを右クリックしてメニューから「チェックイン」を選択します。

間違ってコードを変更してしまった場合や、前の状態に戻したい場合は「保留中の変更を元に戻す」を選択します。

まとめ

ここでは Visual Studio からソース管理を行えるようになるまでの設定手順について説明しました。ソース管理といっても単純にソースを管理するだけではなく、複数の人とのソースコードの共有、排他制御、バージョン管理、過去バージョンとのコード比較、アクセス権限設定など様々な機能が存在します。また、Visual SourceSafe はソース管理のみの機能でしたが Team Foundation Server は他にも自動ビルド機能やレポートの出力、作業管理、SharePoint 連携などの機能もあるので余力があればそれらの機能も使ってみるといいでしょう。