Windows 用ゲームの配布
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概要
作成した Windows 用ゲームの配布方法について説明します。
動作環境
必須環境
||| |-|=| | 対応 XNA バージョン | 4.0 | | 対応プラットフォーム |
- Windows XP SP3 以降
- Windows Vista SP2 以降
- Windows 7
※配布データを作成するための条件です。ゲーム実行条件ではありません。
| | Windows 必須頂点シェーダ バージョン | | | Windows 必須ピクセルシェーダ バージョン | |
動作確認環境
プラットフォーム | Windows 7 |
内容
Windows 用のゲームを配布する際、配布データを作成すること自体は特に問題はないのですが、作成したゲームを実行する配布先の環境が以下の条件、またはスペックを満たしている必要があります。
- OS は Windows XP SP3 以降、Windows Vista SP1 以降、Windows 7 のいずれか
- シェーダモデルバージョン 2.0 以上に対応したビデオカード、またはチップセット
- ゲームの内容に応じた CPU, メモリ, HDD, ビデオカード
これらの条件を満たした上で、以下のコンポーネントもインストールする必要があります。
- Microsoft .NET Framework 4 (Client Profile のみでも可)
- Microsoft XNA Framework Redistributable 4.0
- Microsoft XNA Game Studio 4.0 (ゲームパッケージで配布する場合)
Windows 用のゲームはいくつかの配布パターンがあるので、好きな方法を選んでください。
実行ファイルや、そのほかコンテンツをそのまま配布
作成したゲーム(ファイル)をそのまま配布します。そのままといっても通常は「.zip」ファイルに圧縮したり、自己解凍形式「.exe」にまとめたりするのが一般的でしょう。ファイルをどこに展開するかはユーザーが自分で決定します。
まず、配布するゲームのプロジェクトを開きます。
ツールバーにある「Debug」を「Release」に切り替えましょう。こうすることで、配布するゲームに必要のないデバッグ情報を省いたり、ゲームを最適化してビルドできるようになります。
もちろん事前に Release モードでもテストは行った方がよいでしょう。
ビルドメニューから「ソリューションのリビルド」を選択し、今までのビルド情報を破棄して1からビルドさせるようにします。
通常のビルドでも問題はないと思いますが、まれに以前の状態のままビルドされないファイルがあったりすることがあるので、配布する直前にはリビルドをかけておくことをお勧めします。
するとプロジェクトフォルダ内の以下のフォルダにゲームに必要なファイルが作成されます。
- [プロジェクトフォルダ名][プロジェクトフォルダ名]\bin\x86\Release
このフォルダの中には「.exe」ファイルと、「.xnb」などのコンテンツファイル、プロジェクトで作成したフォルダ構成などが含まれています。これらのファイルをそのまま配布するだけでOKです。ただし、図にある「.pdb」だけはゲームとは関係ないので含めないでください。
ちなみに実行ファイル名ですが、これはプロジェクトで設定したファイル名になります。図では「WindowsGame1」というプロジェクトで作成しており、特に名前を変更していないので「WindowsGame1.exe」というファイル名になってます。
作成したファイルを直接別のパソコンに持っていく場合はそのまま持っていっても構わないのですが、Web 上で配布する場合はファイルをまとめたり、サイズを減らしたりする意味でファイルを圧縮するのが普通です。
Windows XP 以降には標準でファイルを一つのファイル「.zip」に圧縮できる機能があるので、それを使うのがいいでしょう。
操作は簡単で、必要なファイルをすべて選択した状態で右クリックし、「送る」メニューの中に「圧縮 (zip 形式)フォルダー」という項目があるので、それを選びます。
すると図のように zip ファイルが出来上がるので、これを自分のサイトに置くなり、ダウンロードサイトに登録するなりしてもらうといいでしょう。(ファイルサイズの大きさによっては zip ファイルの作成に時間がかかることもあります)
ちなみに、他のパソコンに実行ファイルをそのまま配布した場合は、「.exe」ファイルをそのままダブルクリックしてもらえばゲームをすることができますが、「.zip」などの圧縮ファイルで配布した場合は、そのファイルを解凍(圧縮を元に戻すこと)しなければ実行できません。
圧縮ファイルの解凍ですが「.zip」ファイルの場合 Windows XP 以降の OS であれば標準の機能で解凍できます。まず、「.zip」ファイルを入手したら、そのファイルをダブルクリックすると、圧縮されているファイルを閲覧することができます。その中に「.exe」などのファイルがありますが、これはまだ圧縮されている状態なので、実行することはできません。
これらのファイルをすべて選択した状態でファイルをコピーし、任意のフォルダにペースト(貼り付け)してもらえば自動的に解凍されますので、あとはその実行ファイルを起動するだけでゲームをすることができます。
このあたりの操作方法は何らかの形でユーザーに説明するのがいいでしょう。
ゲームパッケージで配布
XNA のバージョン「4.0」にはゲームパッケージ機能があります。手軽にゲームを配布できるようになり、ファイルの圧縮・解凍・パッケージを自動でできるようになります。もちろん配布先のパソコンには必要なコンポーネントがインストールされている必要があります。
注意点としては、ゲームパッケージを展開するには、配布先のパソコンにも「XNA Game Studio 4.0」がインストールされている必要があります。(ゲームパッケージはあくまでも XNA クリエイター同士で配布して遊ぶためのものです。ただし、今後このシステムが変更されるかどうかはわかりません)
まず、プロジェクトをリビルドして実行ファイルを作成する必要がありますが、「実行ファイルや、そのほかコンテンツをそのまま配布」で説明した方法と同じなので説明は省きます。
プロジェクトのリビルドが完了したらビルドメニューから「Package XXXXX as XNA Creators Club Game」を選択します。(XXXXX はプロジェクト名です)
すると以下のフォルダに「XXXXX.ccgame」というファイルが作成されていることがわかります。
- [プロジェクトフォルダ名][プロジェクトフォルダ名]\bin\x86\Release
これが XNA 用のゲームパッケージで、これをそのまま配布すればOKです。(ただ、サイトによっては「.ccgame」という拡張子が認識されないため別途「.zip」ファイルなどにまとめなければいけないところもあるので各自確認してください)
配布先でゲームをする場合は、「.ccgame」ファイルをダブルクリックします。すると図のようなダイアログが表示されるので、「Unpack」ボタンを押してパッケージを展開します。
すると、ファイルが以下のフォルダに展開されるので、あとはそのままゲームを実行するだけです。
- Windows XP の場合 (デフォルト)
-
- C:\Documents and Settings[ユーザーディレクトリ]\Local Settings\Application Data\XNA Creators Club Games
- Windows Vista、Windows 7 の場合 (デフォルト)
-
- C:\Users[ユーザーディレクトリ]\AppData\Local\XNA Creators Club Games