SQL Server 2014 CTP2 をインストールする
.NET Framework 3.5 のインストール
SQL Server 2014 を使用するには .NET Framework 3.5 を事前にインストールする必要があります。.NET Framework のインストールは SQL Server とは関係ないため詳しくは説明しませんが、ここでは Windows Server 2012 R2 においての .NET Framework 3.5 のインストール方法について説明します。
タスクバーから「サーバー マネージャー」を起動します。
メニューの「管理」から「役割と機能の追加」を選択します。
「次へ」をクリックします。
「役割ページまたは機能ベースのインストール」にチェックが付いていることを確認し「次へ」をクリックします。
対象サーバーが選択されていることを確認し「次へ」をクリックします。
役割はインストールしないのでそのまま「次へ」をクリックします。
機能の選択で「.NET Framework 3.5 Features」にチェックを入れます。子の階層はそのままにします。
「インストール」ボタンをクリックします。再起動は特にいりません。
インストールが完了したらウィンドウを閉じます。
SQL Server のインストール
SQL Server 2014 の DVD、または仮想ディスクをドライブにセットしインストールを開始します。自動的に開始されない場合は DVD ドライブの SQL Server をダブルクリックします。
左のメニューから「インストール」を選択します。
「SQL Server の新規スタンドアロン インストールを実行するか、既存のインストールに機能を追加します」をクリックします。
プロダクト キーがある場合はプロダクトキーを入力します。ない場合は無料エディションとして「Evaluation (使用期間限定フル機能)」か「Express (機能限定)」のいずれかを選択します。
ライセンス条項をよく読み、ライセンス条項に同意できる場合は「ライセンス条項に同意します。」にチェックを入れ「次へ」をクリックします。
インストール ルールでエラーが発生しなければ「次へ」をクリックします。
データベースエンジンや、Business Inteligence 関連の機能をインストールする場合は「SQL Server 機能のインストール」にチェックをいれます。PowerPivot の機能をインストールする場合は「SQL Server PowerPivot for SharePoint」にチェックを入れてください。
ここでは「SQL Server 機能のインストール」を選択しています。
以下のインストールする機能にチェックをいれてインストールします。
機能名 | 説明 |
---|---|
データベース エンジン サービス | 対象PCでデータベースを作成したい場合はチェックします。別サーバーにデータベースがすでにあり、クライアント PC から接続するためのツールだけをインストールする場合はいりません。 |
SQL Server レプリケーション | 2つ以上のSQL Serverでデータを同期するための仕組みです。 |
検索のためのフルテキスト検索とセマンティック抽出 | 長文テキストや語または句単位の検索など高度なテキスト検索を行う場合に使用します。 |
Data Quality Services | データのクレンジング、重複データの抽出、外部データとの照合など、不正確なデータを除去し、修正することでデータの情報価値を高めるための機能です。主に BI (Business Intelligence) 関連で使用します。 |
Analysis Services | データ分析、キューブの生成など多次元データベース構築に使用します。BI 機能の一つです。 |
Reporting Services - ネイティブ | 対象 PC 上で作成したレポートを Web で公開する機能を提供します。 |
Reporting Services - SharePoint | 作成したレポートを SharePoint 上で公開する機能を提供します。 |
SharePoint 製品用 Reporting Services アドイン | SharePoint 内で Reporting Service を実行するためのコンポーネントを含みます。 |
Data Quality Client | Data Quality Services のクライアントツールです。 |
クライアント ツール接続 | クライアントとサーバー間の通信用のコンポーネントを含みます。 |
Integration Services | 他データベースからデータ移行やデータ変換など、様々なワークフローを実行できるサービスです。 |
クライアント ツールの旧バージョンとの互換性 | SQL 分散管理オブジェクト (SQL-DMO)、Decision Support オブジェクト (DSO)、データ変換サービス (DTS)が含まれます。 |
クライアント ツール SDK | プログラマのためのリソースが収録されたソフトウェア開発キットを含みます。 |
ドキュメント コンポーネント | SQL Server のドキュメントを管理するコンポーネントがインストールされます。 |
管理ツール – 基本 | SQL Server の各機能をツールで管理するための機能です。データベースエンジンの操作など基本機能が含まれます。(SQL Server Management Studio) |
管理ツール – 完全 | SQL Server の各機能をツールで管理するための機能です。すべての機能が含まれています。(SQL Server Management Studio) |
分散再生コントローラー | 分散再生クライアントのアクションを統制する、分散再生コントローラーを含みます。 |
分散再生クライアント | 分散再生クライアントを含みます。複数の分散再生クライアントが連携して、SQL Server のインスタンスに対して、ワークロードのシミュレーションを行います。 |
SQL クライアント接続 SDK | データベース アプリケーション開発用の SQL Server Native Client (ODBC / OLE DB) SDK を含みます。 |
マスター データ サービス | 組織における異種システムのデータを単一のマスター データ ソースに統合するための仕組みです。 |
ここでは「データベース エンジン サービス」と「管理ツール - 完全」にチェックを入れています。(チェックを入れた項目によってこれ以降のウィザードの設定項目が変化します。)
インスタンスの構成を行います。インスタンス ID は1台に複数の SQL Server (または複数のバージョンの SQL Server)をインストールする場合に、インスタンス ID でどの SQL Server を使用するか指定できるようになります。
1台の PC に1つの SQL Server のみをインストールする場合は「既定のインスタンス」を選択します(既定のインスタンスを適用できる SQL Server はひとつだけです)。複数の SQL Server をインストールする場合や、何らかの理由で名前を付けたい場合は「名前付きインスタンス」を選択します。
「既定のインスタンス」を選択した場合インスタンス ID は既定で「MSSQLSERVER」になります。変更することもできますが、特別な場合を除いてそのまま使用してください。名前付きインスタンスを使用する場合は任意の名前を指定します。
ここでは「既定のインスタンス」を選択しています。
サービス アカウントでは各サービスを起動するアカウントを設定します。
起動されたサービスは起動したアカウントの権限で実行されます。実行権限について特に指定がない場合はデフォルトのままにします。
スタートアップの種類は、Windows が起動されたときに自動で起動されるか手動で起動するかを指定できます。
次に進む場合は「次へ」ボタンをクリック、照合順序を変更する場合は「照合順序」タブを選択してください。
照合順序ではデータベース内で文字列の比較の扱いをどうするかを指定できます。たとえば、大文字小文字は区別しない、ひらがなカタカナを区別しないなどです。また、言語によって区別の仕方を変えることもできます。
主に以下のような区別を組み合わせて指定します。
区別の種類 | 区別の内容 |
---|---|
CI (Case Insensitive) | 大文字、小文字を区別しない。全角アルファベットの大文字、小文字も区別しない。 例:「A」と「a」は同じ |
CS (Case Sensitive) | 大文字、小文字を区別する。全角アルファベットの大文字、小文字も区別する。 CI の逆。 |
AI (Accent Insensitive) | アクセント、濁音、破裂音を区別しない。半角カナの濁音、破裂音も区別しない。 例:「ハ」、「バ」、「パ」は同じ |
AS (Accent Sensitive) | アクセント、濁音、破裂音を区別する。 AI の逆。 |
KS (Kana Sensitive) | ひらがなとカタカナを区別する。半角でも区別する。 例:「は」と「ハ」を区別する |
WS (Width Sensitive) | 文字幅を区別する。全角、半角を区別する。 例:「a」と「a」を区別する |
BIN (Binary) | バイナリで比較する。すべて区別する。 |
変更を行いたい場合は右にある「カスタマイズ」ボタンから設定してください。
次の項目はデータベース エンジンをインストールする場合に表示されます。
「サーバーの構成」ではデータベース エンジンを管理するアカウントの設定を行います。
認証モードでは Windows 認証のみか SQL Server 認証と Windows 認証を併用するかを指定します。SQL Server 認証を使用する場合は管理者権限を持つ「sa」アカウントが割り当てられるのでログインに必要なパスワードを入力します。
また、SQL Server にログインし管理できる Windows アカウントユーザーを最低1人は設定する必要があります。現在 Windows にログインしているユーザーを管理者にする場合は「現在のユーザーの追加」をクリックします。追加すると一覧にユーザーが追加されます。ほかにユーザーを追加する場合は「追加」ボタンから追加してください。
管理者を追加すると図のようになります。
次に進む場合は「次へ」ボタンをクリック、ほかの設定項目を変更する場合は各タブを選択してください。
インストールするディレクトリを変更したい場合は「データ ディレクトリ」のタブを選択してそれぞれ変更してください。
データベース上でファイルを扱いたい場合は「FILESTREAM」が使用できます。FILESTREAMを使用する場合はそれぞれの項目を必要に応じて有効にしてください。
インストールする内容を確認し問題なければ「インストール」をクリックします。
インストールが完了したら「閉じる」をクリックして画面を閉じます。前の画面が残っている場合はそちらも閉じてください。
動作確認
スタートメニューから「SQL Server Management Studio」を選択して起動します。
サーバーへの接続ダイアログが表示されるので、Windows 認証で接続します。(データベース作成時にインスタンス名を指定した場合はサーバー名の後ろに「<インスタンス名>」を追加してください。)
エラーなく接続できればOKです。