スプライトを回転させる
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概要
スプライトを回転させます。サンプルでは回転がわかりやすいように自動で回転させるようにしています。
動作環境
必須環境
対応 XNA バージョン |
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対応プラットフォーム |
|
Windows 必須頂点シェーダ バージョン | 2.0 |
Windows 必須ピクセルシェーダ バージョン | 2.0 |
動作確認環境
プラットフォーム |
|
内容
スプライトを回転させるには、「SpriteBatch.Draw」メソッドの第5引数に回転角度を「radian」で指定します。一般的に使われている 0~360 の数値の単位は「degree」と呼ばれ「radian」は 0~2π の値になります。
サンプルでは、一般的に認識しやすい degree の単位を使い「MathHelper.ToRadians」メソッドによって数値を radian に変換して引数に渡しています。
// リアルタイムに回転させてスプライトを描画する
this.spriteBatch.Draw(this.texture, new Vector2(200.0f, 200.0f), null,
Color.White, MathHelper.ToRadians(this.realRotate), Vector2.Zero, 1.0f,
SpriteEffects.None, 0.0f);
SpriteBatch.Draw
メソッド
スプライトの描画バッチリストにスプライトを追加します。
texture | Texture2D | スプライトとして表示するテクスチャーを指定します。 |
position | Vector2 | スプライトを表示する位置。スクリーンの左上を基準にしたスクリーン座標で指定します。スプライトの原点は左上の位置になります。 |
sourceRectangle | Nullable<Rectangle> | テクスチャーの転送領域を指定します。テクスチャー全体をスプライトとして表示させる場合は null を指定できます。このパラメータを指定すると、任意の領域だけをスプライトとして表示させることができます。 |
color | Color | スプライトの色を掛け合わせる色を指定します。Color.White を指定した場合は、スプライトの原色で表示されます。Color.Black を指定した場合は、スプライトの色に関係なく完全な黒で表示されます。計算式は「結果 = スプライトの色 * color」になります。 |
rotation | float | スプライトの回転角度。単位は radian で指定する。回転軸はスプライトの左上になります。 |
origin | Vector2 | スプライトを回転させるときの回転軸の位置を指定します。スプライトのどの位置を回転軸にするかを指定しますが、実際には回転軸の位置はスプライトの左上固定で、スプライトの表示位置が -origin 移動します。 |
scale | float | スプライトの拡大率を指定します。1.0 を基準として、縦と横に拡大縮小します。拡大の原点はスプライトの左上になります。 |
effects | SpriteEffects | スプライトの表示反転効果を指定します。特に何もしなければ SpriteEffects.None を指定します。 |
layerDepth | float | スプライトを表示する深度を指定します。主にスプライトを手前に表示したり奥に表示するのに使用します。0.0~1.0 の範囲で指定し、0.0 が最前面、1.0 が最背面になります。 |
MathHelper.ToRadians
メソッド
degree の値を radian に変換します。変換式は「radian = degree * π / 180.0」です。
degrees | float | radian に変換する degree の値を指定します。 |
戻り値 | float | degree の値を radian に変換した値を返します。 |
回転軸はデフォルトでスプライトの左上の位置になります。
全コード
using System;
using System.Collections.Generic;
using System.Linq;
using Microsoft.Xna.Framework;
using Microsoft.Xna.Framework.Audio;
using Microsoft.Xna.Framework.Content;
using Microsoft.Xna.Framework.GamerServices;
using Microsoft.Xna.Framework.Graphics;
using Microsoft.Xna.Framework.Input;
using Microsoft.Xna.Framework.Media;
#if WINDOWS_PHONE
using Microsoft.Xna.Framework.Input.Touch;
#endif
namespace RotateSprite
{
<summary>
ゲームメインクラス
</summary>
public class GameMain : Microsoft.Xna.Framework.Game
{
<summary>
グラフィックデバイス管理クラス
</summary>
private GraphicsDeviceManager graphics = null;
<summary>
スプライトのバッチ化クラス
</summary>
private SpriteBatch spriteBatch = null;
<summary>
テクスチャー
</summary>
private Texture2D texture = null;
<summary>
リアルタイムに増加する回転量(degree)
</summary>
float realRotate = 0.0f;
<summary>
GameMain コンストラクタ
</summary>
public GameMain()
{
// グラフィックデバイス管理クラスの作成
this.graphics = new GraphicsDeviceManager(this);
// ゲームコンテンツのルートディレクトリを設定
this.Content.RootDirectory = "Content";
#if WINDOWS_PHONE
// Windows Phone のデフォルトのフレームレートは 30 FPS
this.TargetElapsedTime = TimeSpan.FromTicks(333333);
// バックバッファサイズの設定
this.graphics.PreferredBackBufferWidth = 480;
this.graphics.PreferredBackBufferHeight = 800;
// フルスクリーン表示
this.graphics.IsFullScreen = true;
#endif
}
<summary>
ゲームが始まる前の初期化処理を行うメソッド
グラフィック以外のデータの読み込み、コンポーネントの初期化を行う
</summary>
protected override void Initialize()
{
// TODO: ここに初期化ロジックを書いてください
// コンポーネントの初期化などを行います
base.Initialize();
}
<summary>
ゲームが始まるときに一回だけ呼ばれ
すべてのゲームコンテンツを読み込みます
</summary>
protected override void LoadContent()
{
// テクスチャーを描画するためのスプライトバッチクラスを作成します
this.spriteBatch = new SpriteBatch(this.GraphicsDevice);
// テクスチャーをコンテンツパイプラインから読み込む
this.texture = this.Content.Load<Texture2D>("Texture");
}
<summary>
ゲームが終了するときに一回だけ呼ばれ
すべてのゲームコンテンツをアンロードします
</summary>
protected override void UnloadContent()
{
// TODO: ContentManager で管理されていないコンテンツを
// ここでアンロードしてください
}
<summary>
描画以外のデータ更新等の処理を行うメソッド
主に入力処理、衝突判定などの物理計算、オーディオの再生など
</summary>
<param name="gameTime">このメソッドが呼ばれたときのゲーム時間</param>
protected override void Update(GameTime gameTime)
{
// Xbox 360 コントローラ、Windows Phone の BACK ボタンを押したときに
// ゲームを終了させます
if (GamePad.GetState(PlayerIndex.One).Buttons.Back == ButtonState.Pressed)
{
this.Exit();
}
// 回転量を増やす
this.realRotate += (float)gameTime.ElapsedGameTime.TotalSeconds * 60.0f;
// 登録された GameComponent を更新する
base.Update(gameTime);
}
<summary>
描画処理を行うメソッド
</summary>
<param name="gameTime">このメソッドが呼ばれたときのゲーム時間</param>
protected override void Draw(GameTime gameTime)
{
// 画面を指定した色でクリアします
this.GraphicsDevice.Clear(Color.CornflowerBlue);
// スプライトの描画準備
this.spriteBatch.Begin();
// 普通にスプライトを描画する
this.spriteBatch.Draw(this.texture, new Vector2(200.0f, 200.0f), null,
Color.White, MathHelper.ToRadians(0.0f), Vector2.Zero, 1.0f,
SpriteEffects.None, 0.0f);
// リアルタイムに回転させてスプライトを描画する
this.spriteBatch.Draw(this.texture, new Vector2(200.0f, 200.0f), null,
Color.White, MathHelper.ToRadians(this.realRotate), Vector2.Zero, 1.0f,
SpriteEffects.None, 0.0f);
// スプライトの一括描画
this.spriteBatch.End();
// 登録された DrawableGameComponent を描画する
base.Draw(gameTime);
}
}
}