Windows Phone 用ゲームのプロジェクト作成

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概要

XNA で Windows Phone 用ゲームのプロジェクトを作成します。

※この Tips では「Visual Studio 2010 Professional Edition」で説明していますが、先にインストールした Visual Studio 2010 Express for Windows Phone でも同様に操作することができます。日本語以外のバージョンを使用している場合は名称を置き換えて操作してください。

Windows Phone エミュレータ―

動作環境

必須環境

対応 XNA バージョン 4.0
対応プラットフォーム Windows Vista SP2 以降、Windows 7
Windows 必須頂点シェーダ バージョン 2.0
Windows 必須ピクセルシェーダ バージョン 2.0

動作確認環境

プラットフォーム Windows 7

内容

プロジェクトの作成

Windows Phone 用のゲームを作るための「プロジェクト」を作成してみましょう。「プロジェクト」とは、プログラムや画像などのリソースを取りまとめて管理する構成のことを言います。ゲームを作る場合は、必ずこのプロジェクトを作成するところから始まります。

開発環境である「Visual Studio 2010」を起動してみましょう。プロジェクトを作成したり、プログラムを作成したりするのは、基本的にこのソフトウェアで行うこととなります。

上位版の Visual Studio 2010 がある場合はスタートメニューから「Microsoft Visual Studio 2010 - Microsoft Visual Studio 2010」を起動してください。

無料版の Visual Studio 2010 を入れている場合はスタートメニューから「Microsoft Visual Studio 2010 Express - Microsoft Visual C# 2010 Express」、または「Microsoft Visual Studio 2010 Express for Windows Phone」を起動してください。

図のような画面が立ち上がります。これが「Visual Studio」です。

ではさっそくプロジェクトを作成しましょう。画面の右上にあるツールバーから「新しいプロジェクト」ボタンを押してください。

メニューの「ファイル」からも同様の操作ができます。

すると図のような「新しいプロジェクト」ダイアログが開きます。

ダイアログの左側にある「インストールされたテンプレート」から「XNA Game Studio 4.0」を選択します。プログラミング言語は C# のみとなります。

まず最初に「テンプレート」を選択します。まったくファイルのない空のプロジェクトから作成することも可能ですが、あらかじめ用意されたテンプレートを使用すると、基本的なプログラムやファイルなどを生成してくれるので、すぐに目的の開発に取り組めるようになります。

今回は「Windows Phone 用のゲーム」を作成するので、「Windows Phone Game (4.0)」を選択します。

続いてダイアログの下に「名前(プロジェクト名)」を入力する項目がありますが、作るゲームの名前を入れるのがよいでしょう。このプロジェクト名は名前空間にもなりますので、なるべくなら英数字で入力する方が好ましいです。

今回ははじめから入力されている「WindowsPhoneGame1」のままで進めます。

次にプロジェクトを作成する場所(フォルダパス)を指定します。直接場所を入力するのもいいですし、右にある「参照」ボタンからフォルダパスを指定してもいいです。こちらもできれば英数字のみで構成されたパスに作成する方がいいでしょう。

一番下の「ソリューション」ですが、プロジェクトをまとめる枠組みになります。一般的にはプロジェクト全体の名前を指定しますが、小さいプロジェクトの場合はプロジェクト名と同じで構いません。XNA Game Studio 4.0 では新規にプロジェクトを作成すると必ず2つのプロジェクトが作成されるため、このソリューション単位でまとめられて作成されます。

入力が終わったら「OK」ボタンを押してください。

しばらくするとプロジェクトが作成され、画面にプログラムが表示されると思います。これが基本となるテンプレートになります。

画面右にある「ソリューション エクスプローラー」(Visual Studio の環境によっては場所が違うかもしれません)を見てみると、ソリューションの下に2つのプロジェクトと、さらにその中にいくつかのファイルが作成されていることがわかります。

Windows Phone エミュレータでの実行確認

今回はプログラムに一切手を加えずに、プログラムを実行させてみたいと思います。まずツールバーから実行先のデバイスの種類を選択します。実機がない場合は「Windows Phone 7 Emulator」を選択することによって Windows 上でエミュレーターを起動させてテストすることができます。

画面上のツールバーにある「デバッグ開始」ボタンを押してください。ビルドが開始され、完了するとプログラムが Windows Phone エミュレータに配置され、ゲームが実行されます。

ちなみに「ビルド」とは、プログラムに間違いがないか自動的にチェックしたり、リソースを作成、プログラムが起動できる実行ファイルを作成したりなど、一連の作業を一括して行う作業のことを言います。

また、 Windows Phone 用のプロジェクトには「配置」という操作があり、ゲームを実行する場所は Windows ではないので、作成したデータを Windows Phone に送る必要があります。それを行うのが「配置」です。

プログラムが実行されると、Windows Phone エミュレーターが起動され、ゲームが実行されます。実際に実行してみると青い画面が出ているだけのように見えますがもちろん何も作成していないのでこのようになります。これからプログラムを書いてゲームを作っていくのです。

この画面ではもう何もすることはないので、ゲームを終了します。終了するにはエミュレータの左下にある「Back」ボタンをクリックします。ちなみに Back ボタンでゲームが終了するのはデフォルトの動作ではなく、最初に作成したプロジェクトのプログラムで終了するように記述されています。

今回はプロジェクトの作成が目的なのでこれで終わりです。

プロジェクトを閉じるには、メニューの「ファイル」から「ソリューションを閉じる」を選択してください。プロジェクトが閉じられるので、他の作業がなければウインドウを閉じてもらって結構です。

ちなみにわざわざこんなことをしなくてもウインドウを閉じればプロジェクトも自動的に閉じられるようになっています。もし何らかの編集を行っていた場合は、保存の確認ダイアログがでるので、保存して終了させてください。

次回以降は作成したプロジェクトを開くことになりますが、いくつかの方法があります。

スタートページから開く

Visual Studio を起動したときに表示される「スタートページ」の左下に「最近使ったプロジェクト」という項目があり、その名の通り最近使ったプロジェクトがいくつか並んでいるので、開きたいプロジェクトをクリックするだけで開くことができます。

メニューから開く

メニューの「ファイル」「開く」「プロジェクト/ソリューション」を選択するとファイル選択ダイアログが開くので、プロジェクトを保存したフォルダまで移動して「XXXXX.sln」ファイルを開いてください。

また、スタートページにある「プロジェクトを開く」からでも同様の操作ができます。

ファイルから開く

エクスプローラーなどで「.sln」ファイルを直接ダブルクリックするだけで、「Visual Studio 2010」が起動すると同時にプロジェクトも開くことができます。