テクスチャーから部分的に画像を切り出してスプライトを描画する
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概要
作成したテクスチャーから一部分だけを切り出して描画します。
動作環境
必須環境
対応 XNA バージョン |
|
対応プラットフォーム |
|
Windows 必須頂点シェーダ バージョン | 2.0 |
Windows 必須ピクセルシェーダ バージョン | 2.0 |
動作確認環境
プラットフォーム |
|
内容
作成したテクスチャーから一部だけを切り出してスプライトとして描画するには、「SpriteBatch.Draw」メソッドの第3引数に切り出すテクスチャーの領域を「Rectangle」で指定します。単位はピクセルサイズです。この引数に null を指定した場合はテクスチャー全体が使用されます。
// 左上4分の1を表示
this.spriteBatch.Draw(this.texture, new Vector2(300.0f, 100.0f),
new Rectangle(0, 0, (int)this.textureCenter.X, (int)this.textureCenter.Y),
Color.White, 0.0f, Vector2.Zero, 1.0f, SpriteEffects.None, 0.0f);
SpriteBatch.Draw
メソッド
スプライトの描画バッチリストにスプライトを追加します。
texture | Texture2D | スプライトとして表示するテクスチャーを指定します。 |
position | Vector2 | スプライトを表示する位置。スクリーンの左上を基準にしたスクリーン座標で指定します。スプライトの原点は左上の位置になります。 |
sourceRectangle | Nullable<Rectangle> | テクスチャーの転送領域を指定します。テクスチャー全体をスプライトとして表示させる場合は null を指定できます。このパラメータを指定すると、任意の領域だけをスプライトとして表示させることができます。 |
color | Color | スプライトの色を掛け合わせる色を指定します。Color.White を指定した場合は、スプライトの原色で表示されます。Color.Black を指定した場合は、スプライトの色に関係なく完全な黒で表示されます。計算式は「結果 = スプライトの色 * color」になります。 |
rotation | float | スプライトの回転角度。単位は radian で指定する。回転軸はスプライトの左上になります。 |
origin | Vector2 | スプライトを回転させるときの回転軸の位置を指定します。スプライトのどの位置を回転軸にするかを指定しますが、実際には回転軸の位置はスプライトの左上固定で、スプライトの表示位置が -origin 移動します。 |
scale | float | スプライトの拡大率を指定します。1.0 を基準として、縦と横に拡大縮小します。拡大の原点はスプライトの左上になります。 |
effects | SpriteEffects | スプライトの 示反転効果を指定します。特に何もしなければ SpriteEffects.None を指定します。 |
layerDepth | float | スプライトを表示する深度を指定します。主にスプライトを手前に表示したり奥に表示するのに使用します。0.0~1.0 の範囲で指定し、0.0 が最前面、1.0 が最背面になります。 |
例えば、下のような画像を用意した場合、上記のプログラムで同様の表示を行えば、青丸だけを表示させることができます。ゲームなどではキャラクターのアニメーションやエフェクトのアニメーションなどを1枚の画像ファイルに書き込んでおき、描画するときに部分的に描画する方法がよく用いられます。
全コード
using System;
using System.Collections.Generic;
using System.Linq;
using Microsoft.Xna.Framework;
using Microsoft.Xna.Framework.Audio;
using Microsoft.Xna.Framework.Content;
using Microsoft.Xna.Framework.GamerServices;
using Microsoft.Xna.Framework.Graphics;
using Microsoft.Xna.Framework.Input;
using Microsoft.Xna.Framework.Media;
#if WINDOWS_PHONE
using Microsoft.Xna.Framework.Input.Touch;
#endif
namespace SourceRectangleSprite
{
<summary>
ゲームメインクラス
</summary>
public class GameMain : Microsoft.Xna.Framework.Game
{
<summary>
グラフィックデバイス管理クラス
</summary>
private GraphicsDeviceManager graphics = null;
<summary>
スプライトのバッチ化クラス
</summary>
private SpriteBatch spriteBatch = null;
<summary>
テクスチャー
</summary>
private Texture2D texture = null;
<summary>
テクスチャーの中心座標
</summary>
private Vector2 textureCenter = Vector2.Zero;
<summary>
GameMain コンストラクタ
</summary>
public GameMain()
{
// グラフィックデバイス管理クラスの作成
this.graphics = new GraphicsDeviceManager(this);
// ゲームコンテンツのルートディレクトリを設定
this.Content.RootDirectory = "Content";
#if WINDOWS_PHONE
// Windows Phone のデフォルトのフレームレートは 30 FPS
this.TargetElapsedTime = TimeSpan.FromTicks(333333);
// バックバッファサイズの設定
this.graphics.PreferredBackBufferWidth = 480;
this.graphics.PreferredBackBufferHeight = 800;
// フルスクリーン表示
this.graphics.IsFullScreen = true;
#endif
}
<summary>
ゲームが始まる前の初期化処理を行うメソッド
グラフィック以外のデータの読み込み、コンポーネントの初期化を行う
</summary>
protected override void Initialize()
{
// TODO: ここに初期化ロジックを書いてください
// コンポーネントの初期化などを行います
base.Initialize();
}
<summary>
ゲームが始まるときに一回だけ呼ばれ
すべてのゲームコンテンツを読み込みます
</summary>
protected override void LoadContent()
{
// テクスチャーを描画するためのスプライトバッチクラスを作成します
this.spriteBatch = new SpriteBatch(this.GraphicsDevice);
// テクスチャーをコンテンツパイプラインから読み込む
this.texture = this.Content.Load<Texture2D>("Texture");
// テクスチャーの中心座標を取得
this.textureCenter = new Vector2(this.texture.Width / 2, this.texture.Height / 2);
}
<summary>
ゲームが終了するときに一回だけ呼ばれ
すべてのゲームコンテンツをアンロードします
</summary>
protected override void UnloadContent()
{
// TODO: ContentManager で管理されていないコンテンツを
// ここでアンロードしてください
}
<summary>
描画以外のデータ更新等の処理を行うメソッド
主に入力処理、衝突判定などの物理計算、オーディオの再生など
</summary>
<param name="gameTime">このメソッドが呼ばれたときのゲーム時間</param>
protected override void Update(GameTime gameTime)
{
// Xbox 360 コントローラ、Windows Phone の BACK ボタンを押したときに
// ゲームを終了させます
if (GamePad.GetState(PlayerIndex.One).Buttons.Back == ButtonState.Pressed)
{
this.Exit();
}
// TODO: ここに更新処理を記述してください
// 登録された GameComponent を更新する
base.Update(gameTime);
}
<summary>
描画処理を行うメソッド
</summary>
<param name="gameTime">このメソッドが呼ばれたときのゲーム時間</param>
protected override void Draw(GameTime gameTime)
{
// 画面を指定した色でクリアします
this.GraphicsDevice.Clear(Color.CornflowerBlue);
// スプライトの描画準備
this.spriteBatch.Begin();
// 原型で表示
this.spriteBatch.Draw(this.texture, new Vector2(100.0f, 100.0f), Color.White);
// 左上4分の1を表示
this.spriteBatch.Draw(this.texture, new Vector2(300.0f, 100.0f),
new Rectangle(0, 0, (int)this.textureCenter.X, (int)this.textureCenter.Y),
Color.White, 0.0f, Vector2.Zero, 1.0f, SpriteEffects.None, 0.0f);
// スプライトの一括描画
this.spriteBatch.End();
// 登録された DrawableGameComponent を描画する
base.Draw(gameTime);
}
}
}